パニック障害の原因は、残念ながらまだ完全には解明されていません。様々な身体的要因、心理的要因、社会的要因が関わっていると考えられます。

身体的要因

現在のところ、脳内神経の伝達物質が関わる脳機能の異常(つまり身体的要因)が大きな原因だとする説が主流になってきているようです。

ヒトは、大脳内の「扁桃体(へんとうたい)」という場所で、情動(一時的で急な喜び、悲しみ、怒り、恐怖などの感情)の学習や記憶の調整を行っていると考えられています。

この扁桃体への刺激が誤作動を起こし、扁桃体で恐怖が発生して、その興奮が脳内の他の神経に伝わってしまい、パニック発作の様々な症状が引き起こされると考えられています。

つまり、恐怖や不安を感じる場面ではないのに、脳が恐怖や不安を感じてしまうために、パニック障害が起きてしまうというわけです。

心理的要因

精神的なストレスや幼少期のトラウマなど、心理的要因も原因の一つとして挙げられます。
ただし、心因性のものが主な原因だと考える研究者は少なくなっています。

社会的要因

社会的要因とは、その時代や地域の文化、習慣といったものの影響です。

例えば、日本のように「同調圧力」の強い社会、つまり長いものに巻かれることを強制されるような社会の場合、人の目を気にしたり、対人恐怖を感じたりすることが、他の国の人よりも大きいと言われています。